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著者 古井由吉
出版社 講談社
発行 2021/2/18
この本は『杳子』『槿』の作者が三十余年にわたり雑誌「優駿」に書き継いだ競馬エッセイを「競馬仲間」高橋源一郎の編集・解説で初書籍化したものです。
「客たちはいつもの競馬の終わりと同じように帰っていく。振り返りもしない。競馬の客は振り返らぬものだ。」
「たとえばダービーの日のスタンドの前で、そういえばあの男、このダービーをもう知らないんだ、と生前の私のことをちらりと思い出す人がいるかもしれない。」
解説で高橋源一郎は、文学においてだけでなく「競馬場」においてなおも書く人だった古井由吉のことを、実に愛情深く論じています。
本の表紙にある「ツキにからかわれるのも、人生長い目で見れば悪いことではない。」という文字を見て思わず買ってしまうことも「長い目で見れば悪いことではない」。