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加藤典洋とは何者だったか?

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編者 黒川創、瀧口夕美 発行所 SURE 発行日 2025/9/15 加藤典洋(1948-2019)という文芸評論家がいました。 フランス現代文学と大江健三郎にハマる早熟な文学少年。そして、東大全共闘に加わる学生時代。 『アメリカの影』(1985年)でデビューしてからは、村上春樹らを重ねて論じ、さらには、原爆投下、日本の「敗戦」の受けとめかたに、こだわり続けました。単著だけでも50冊を超える著作を残し、2019年、ついに病いに倒れて亡くなります。 混迷を深める21世紀の世界にありながら、彼の著作はなおも若い世代へと読み継がれ、高い人気を保っています。 でも、──加藤典洋とは何者だったか?──これは、まだ明らかではありません。 大きな反響を呼んだ代表作『敗戦後論』(1997年)ひとつをとっても、彼が展開した戦後思想の「ねじれ」をめぐる議論については、「国家主義的」と断ずる非難から、いや、「これぞリベラル」とする擁護論まで、いまだに評価と受けとめ方はさまざまなままのようです。 なぜでしょうか? 私たちは、まずは加藤の50冊以上に及ぶ著作を年代順にすべて改めて読み進んでいくことで、彼の軌跡と主張を追体験してみようと考えました。加藤自身の視野に立つことで、彼の「正体」も、おのずと浮き上がってくるのではないかと思えたからです。 この加藤典洋をめぐる共同の討議は、以下の5名で行ないました。 作家の黒川創(1961年生まれ)、編集者の瀧口夕美(1971年生まれ) 塾講師の北澤快太(2000年生まれ)、畜産業の川副博嗣(1999年生まれ) 鶴見太郎(1965年生まれ、早稲田大学教授) 本書『加藤典洋とは何者だったか?』は、こうした協同にもとづく「加藤典洋ガイドブック」であると同時に、この人物に対する多角的な「批評」の書でもあります。  

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