
著者 ブレイディみかこ
出版社 筑摩書房
発行 2020年6月5日
251p
前作『ぼくはイエロー…』では、青竹のようなみずみずしい息子世代を描いたブレイディみかこ。今度は一転して、彼女の連れ合い世代の、初老を迎えたおっさんやおばさんたちの枯れない姿を綴っていきます。その書きっぷりも、なんだか愛おしさと哀愁に満ちているような。
EU離脱問題で国論を二分した、かのように見えるイギリス。
しかし彼女は、各人にとってのその問題を「地べた」からの発想でしっかりと腑分けして書いてゆきます。
前作もですが、この本も、まるで日本の今が書かれているとしか思えないような内容です。