ゲンロン戦記
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ゲンロン戦記

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著者 東浩紀 出版社 中公新書ラクレ 発行 2020/12/10 東浩紀といえば現代思想のトップランナーとして知られてきた人。 その彼が自ら立ち上げた会社「ゲンロン」の10年を語るとなれば、どんな内容かと期待を持ちますが、さにあらず。よくもこれだけトラブルが続くことよ、と思われるほどの失敗の連続の話です。 信頼した仲間の金の持ち出しあり、出費がかさんでもおかまいなしという放漫経営あり。 震災被災地へ寄付するのに本当は本の「利益の3分の1」でなければならないのに「売り上げの3分の1」と言ってしまう。その違いさえわかっていない。仲間の離反もあとを絶ちません。 一言で言えば、お金の管理より思想の方がはるかに大切で、お金は臨時雇いくらいの人にまかせておけばいい、としか思っていないものだから、当然というか何回失敗しても懲りることはない。 領収書をエクセルに打ち込み、会社の経理をしっかり把握することの大切さに気が付いたのは、ようやくここ数年のこと。 というような内容なのですが、平凡な人間にとっては、東浩紀にしてこのような愚かな失敗の数々があるのかと思うと、なんだかとても親近感がわいてしまいます。 「誤配」「観光客」の哲学といった彼の思想も、この経営の現場に即して語られるために、ある意味、本書は血の通った(というより血の吹き出るような)東浩紀の思想入門にもなっていると思います。