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版画 柳本 史
文 外間隆史
出版 未明編集室
発行 2023/1/30
版画家・柳本史と、想像家・外間隆史による絵本です。
十九歳のペンキ職人の若者と、捨てられていた十五歳の老犬。ある雨の日に出会った二人の、それからの日々が散文詩のように綴られます。
コーヒー、あんずの木、ロラン・バルト、岸恵子、池間由布子、泰山木、‥‥
「影はもしかすると記憶に似ていないだろうか‥‥
忘れたり、
思い出したり、
落ちていたり、
落としてしまったり。
‥‥‥‥‥‥‥‥
ぼくは雨犬。やがてきみの影になる。」
読んでいるときも読み終わった後も、大きな〈沈黙〉の中にいる気持ちになります。