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著者 森田一平、藤山浩 他
編集・発行 中国山地編集舎
発行日 2021/9/30
164P
表紙にある「暮らしが買えると思うなよ」。この挑発的な言葉がこの号を象徴しています。それは読者に向けた言葉でありながら、まずはこの雑誌が作られた底にある抵抗精神であるように思えるからです。
その精神は、今号でもあちこちに見られます。たとえば、島根県益田市の山あいで長年農家を営んできた、今年85歳になる夫婦への取材。牛を飼っていた時代から、さまざまなものを手作りしてきて自宅廻りの環境を整えながら暮らしてきた半世紀が淡々と語られます。写真の力も相まって、この雑誌の重石のような記事になっていますが、その暮らし方は、まっすぐに岡山県の山間部で農業を営む若いカイルさんの生き方につながっています。
そしてそれに呼応するように、今度は若者たちの迷いや気づきなどが、彼ら自身の言葉として語られており、それがまた紙面をにぎやかにしています。
その両極の間にある論考・コラム・写真。そのように多様な声が聞こえてくることが、この雑誌の面白さなのではないかと思います。
〈目次の一部から〉
1. 暮らしをデザインする――「つくる」の現場を訪ねて
2. 身体性を取り戻す――過疎を生き抜いた「確かさ」
3.時間を重ねる――たたらがつくった風景
4.つながりをつむぐ――甲奴と中和・その場所を選んだ理由
5.暮らしの生態系を描く――中国山地からの静かな革命