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著者 キム・ジェンドリ・グムスク 出版社 ころから 発行 2020/2/14 21 x 15 x 3 cm/488P このグラフィックノベル(日本で言う漫画)は、日本軍の「慰安婦」にさせられた李玉善さんという女性のライフヒストリーなのですが、それは決して李玉善さんの自伝をわかりやすく黒子のマンガ家が描いた、というものではありません。 ところどころ作品中に作者自らが顔を出しています。ある時は玉善さんの話に困惑し、ある時は、自分はいったいどういう話を聞きたいと思っているのかと自問し、またある時は「あなたの作品のために私たちの話を食い物にするのか」という無言の問いかけが、聞こえてきたりもする。つまり作者のキム・ジェンドリ・グムスクは李玉善さんの代理として、誰かを告発するためにこの本を書いたのではないのです。その緊張感が、この本を非常に迫力のあるものにしているのだと思います。 全編、黒と白の水墨画を見ているようです。線はまるで抽象的な書です。ある場面など、数ページにわたってコマがすべて黒塗りになっており、それは何よりも雄弁な沈黙に見えます。 最後に、『草』をより理解するため、さまざまな角度からの解説が付されていることも手助けになります。 この本はニューヨークタイムズが「ベストコミック2019」に選定するなど、欧米でも高く評価されているそうです。  

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